っはっ歯倶楽部

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Training

社外研修会

富山県歯科技工士会
生涯研修会に参加して

10月22日に富山県歯科保険医療センターで開催された研修の講師に、インプラントのオールオン4を中心に治療を手がけるMARO CLINIC TOKYOで歯科技工士のチーフとして勤務されている畑山 賢伸先生の講演に参加しました。第1部では、チェアサイドとラボサイドの情報共有について、第2部では、オールラウンダーを目指す!とは、基礎の充実について、ご自身の日頃の臨床を通じて講演していただきました。
第1部では、私たち歯科技工士が製作する補綴物の評価は、患者様の口腔内に入って装着されて良好に機能することと、審美的に顔貌に調和した補綴物であることが重要である。そのために、より良い臨床を行うには、チェアサイド、ラボサイド、双方の技術とコミュニケーションが大切である。しかし実際の臨床では、その両立が難しい症例が多くある。チェサイドとのコミュニケーションを円滑にする手段の一つとして、顔貌・スマイル写真などの画像の共有が挙げられるが、単に画像の共有だけでは不十分であり、歯科医師、技工士、双方がその画像の評価基準を知ることで、患者様により良い補綴物を提供することができる。その最終補綴を成功へと導くための画像として、主に撮影の被写体は、1、口腔内正面観 2、上下咬合面観 3、左右側方面観 4、フェイスボー 5、クローズアップ 6、Eスマイル 7、レストポジション 8、チップダウンスマイル 9、90°スマイル 10、ホリゾンタルバー 11、ガミースマイル、以上のポイント画像での評価基準を双方が知ることが大事である。その臨床において有用な指標であるホリゾンタルバーを用いることによって、患者様の顔貌の水平ラインと垂直ラインが明確になり、技工士にとって咬合器装着時の目安になる。

チェアサイドとの情報共有のまとめ
1.補綴物の製作において顔貌写真の写真評価基準により最終的な形態をイメージしやすくなる。
2.必要な情報は積極的に提案し共有できるようにする。【顔貌スマイル写真、口腔内写真。ホリゾンタルバーを活用】
3.全顎的補綴症例は理想を追い求めるものではなく患者様固有の機能形態を考慮した設計をする。

第2部では、基礎の充実について、先生の日々の臨床経験から歯科技工士が補綴物の製作を携わるプロとして歯科医師をサポートすることが重要である。

補綴物の製作において全ての知識、技術が相互に関連しているため不得意な補綴分野があれば十分なサポートを行うことができない。様々な補綴分野の関連性を明確にし、深めていくために基本的な知識、技術(咬合平面の設定基準、配列位置など総義歯の概念や、歯冠形態や咬合接触、咬合様式などのクラウンブリッジの概念など)が歯科技工士の土台になっている。その土台をしっかりとしたものにするためにもオールラウンダーを目指し続けることで、技工士としてのスキルアップにより、患者様により良い補綴物を提供できることや、自身のやりがいになっていくのではないかと話されていた。
今回の研修会に弊社の架工、有床の両課の社員が多数参加しました。日頃、私たちは、チェアサイドから離れた場所で、作業模型を相手に仕事をしていますが、今回の研修会で若手社員にとって自分たちの仕事が患者様の顔を想像して仕事ができる学びになることを期待したい。

架工課課長 島田昭彦

Intoroduction

紹介

いちご一笑

ホテルニューオータニ高岡1Fカフェ&ダイニング『COO』にて毎年バレンタインの時期に開催されるいちごがメインのデザートビュッフェ『いちご一笑』はご存知でしょうか?

私はコロナ前に友人とビュッフェ巡りしていた時期に初めて来店しました。あまりの華やかさと美味しいメニューの品々に心打たれて以来、周りの友人や家族を誘っては何度もお世話になっています♪お食事の前に撮影出来る時間が設けてあり、可愛い写真が沢山撮れるので思い出作りにもオススメです。個人的にはショーケース内のショートケーキと産地別の苺食べ比べが大好きです!
毎年あっという間に予約終了するほど人気のビュッフェなので気になる方は是非チェックしてみてください。

〒933-0035 富山県高岡市新横町
カフェ&ダイニングCOO

Spot

ルーブル彫刻美術館

三重県にあるルーブル彫刻美術館に行ってきました。入口に本物の彫刻と同じサイズの自由の女神像やミロのヴィーナスなどが置いてあり迫力満点でした。
中に入るとツタンカーメンの像がお出迎えしてくれているような感じで置いてありました。他にも考える人やスフィンクス、千手観音など有名なのがたくさん置いてありました。

たくさんの彫刻を細かい所まで見れてとても楽しかったです。
今度はモナ・リザなど有名な絵画が展示されている美術館が四国にあるみたいなのでそっちに行ってみたいです。しかも間近で見られたり触ったり出来るみたいなのでいろいろ楽しめるそうです。(麻生)

Intoroduction

本の紹介

「忠臣蔵」の決算書 山本博文著 新潮新書

年末年始のテレビ特番の定番の一つ「忠臣蔵」
元禄14年3月14日江戸城松の廊下において、浅野内匠守が吉良上野介に切り付けた事に端を発し、翌15年12月14日に四十七士の、本所吉良邸討ち入りに至るまでの事件を物語化したものです。
この本は、赤穂浅野家取り潰し以後、浪人し収入を断たれた筈の浅野家旧臣達はどうやって生活していたのか、討ち入りの際の鎗や弓等の武器の代金はどこから出たのかと言った経済的な側面から「忠臣蔵」を論じたものです。
なぜこんな本が書けるのか、不思議に思いましたが。浅野家取り潰しの際の清算処理藩独自の紙幣である藩札の償還、幕府へ返上する物以外の財産の売却退職金の支給までと、討ち入りの同志達の資金の使途を記録した「決算書」が残っているからで、このお陰で、幕府に城を引き渡し、清算処理終了時の残金が691両である事や、その内訳、金貨か銀貨又は手形なのかも判り、最終的に討ち入り直前の決算が幾らだったのかも詳細に分かるのです。
期待をかけた工作が思うように運ばない、仲間内の意見の相違をまとめる為に会合を何度も開かねばならなかったりと、想定外の出費がかさむ様子は当事者であれば胃が痛む事請け合いで、いつの時代も多人数の組織を動かすのは根気が必要だ、と痛感しました。

Spot

淡水魚

世界淡水魚園水族館 アクア・トトぎふ

富山県砺波市から高速に乗って約二時間半、岐阜県各務原市に入ると目印となる大きな観覧車が見えてきます。『アクア・トトぎふ』は世界最大級の淡水魚水族館であり、普通の水族館と違って海水魚やイルカ、オットセイなどの海洋生物はおらず、淡水魚専門の水族館です。岐阜県に流れる木曽三川・長良川に生息する日本の固有種、次いでアマゾン川・メコン川といった世界の川に生息する淡水魚や生物が紹介されています。
面白いことに、入場すると直ぐにエレベータに乗り込みます。なんとスタート地点は四階から!

案内に従って歩いていくと滝が流れ落ちる大きな温室に辿り着きます。苔の生えた岩や草木の中に水槽が設けられ、様々な淡水魚や両生類がジオラマのように展示され、カワウソの餌やりタイムには、飼育員の解説を聞きながらカワウソの可愛らしい姿を見ることが出来ます。日本の固有種も多く飼育されており、田舎ならではの生き物で、今ではその姿をあまり多く見ることが出来なくなってしまったゲンゴロウやタガメなどの保護活動も知りました。

アマゾン川、メコン川などの世界の河を巡るコーナーでは、海水魚と違いって色鮮やかではありませんがどれも巨大でその迫力に圧倒されます。特に3メートル越えの淡水魚には目をみはりました。
最後の展示は企画展がやっており、日本の金魚が紹介されていました。江戸時代から生み出された様々な品種の金魚が和風に飾られた水槽のなかで遊泳する姿は綺麗で、ここまで見た淡水魚の中で金魚が一番華やかでした。
淡水魚をテーマにした一風変わった水族館ですが是非一度足を運んでみてください。

編集後記

2024年は、パリオリンピック・パラリンピックや、北陸新幹線の金沢~敦賀延伸など、楽しみなニュースもありますが、世界中が平和になることを願います。次号より新メンバーでの編集になります。これからも皆様が楽しめる記事をお届けできたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(川岸)